旧東伏見宮邦英伯爵別邸 (32 画像)
この建物は、昭和天皇の義理の弟にあたる東伏見宮邦英(くにひで)伯爵の病気療養のための別邸として、1937(昭和12)年に建てられたもので、当時の値段で百万円もかけられたという。
その後、昭和29年に西武グループがこの敷地一帯を買い取り、横浜プリンスホテル(横浜市磯子区磯子)が建てられた。1990(平成2)年からは、「貴賓館」として結婚式や会食等に活用されるようになり、1993(平成5)年には横浜市の歴史的建造物に認定された。
外観は、緩やかな傾斜の屋根とひさしが幾重にも重なって城郭のような印象があり、日本古来の伝統的風情をかもし出している。
内部は洋風のつくりで、2階から3階の階段部分は吹き抜けており、天井に星形の模様が見られる。
戦前の横浜の別荘建築の代表として貴重な存在で、1993(平成5)年に横浜市の歴史的建造物に認定された。
皇族の別邸として、終戦連絡事務局長官邸として、また、GHQやフランスの調査委員会も使用したといわれる、威風堂々した姿の歴史ある建物である。
また、三島由紀夫の「春の雪」に登場する洞院宮家の別邸は、この「貴賓館」がモデルになっているという。

・神奈川県横浜市磯子区磯子3-13-1
公式ホームページ

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